「持続可能な社会の実現」と「子どもたちの健全な育成」を大きなテーマとし、様々な観点から実情を知る機会として、有識者を講師に迎え、セミナーを開催しています。
令和7年10月7日
本年度のセミナーは「環境セミナー」として開催いたします。
毎年、夏の猛暑が一段と厳しくなり、夏の甲子園はもちろん、私たちの生活そのものにも大きな影響を及ぼしています。それにもかかわらず、ニュースなどの報道では「気温が40度になった」「エアコンを遠慮せずにつけて熱中症に注意しましょう」といった表面的な対応ばかりが目立ち、根本的な問題への理解や議論が十分とは言えません。
そこで本セミナーでは、テレビ番組でもお馴染みの気象予報士・あまたつさんをお迎えし、子どもから大人まで分かりやすく「気候科学」の基本について解説していただきます。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
記
日 時:令和7年12月12日(金) 17:30~2時間程度
会 場:大阪国際ビルディング17階
〒541-0052 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3−13 大阪国際ビルディング - Google マップ
定 員:140名程度
参加費:1,000円 学生(大学生まで)は無料
参加方法:下記、各フォームよりお申し込みください。
以上
令和7年2月17日
(JEOセミナー)
Ⅰ.基調講演 |
「出会いこそ、生きる力」サヘル・ローズ 氏(俳優・タレント) |
Ⅱ.特別講演 |
「児童養護施設ってどんなところ?」春田真樹氏(児童養護施設 鹿深の家 施設長) |
会 場 : | 大阪国際ビルディング 17F |
参加者 : | 105名 |
「重すぎる課題」
両講師による二部構成の講演となったセミナーでは、児童養護施設の子どもたちの現状を正面から取り上げた春田氏は、日本の児童養護施設の現状を施設長の視点から、サヘルローズ氏は、自分自身が施設の子どもであった生い立ちから、事実を飾ることなく伝えてくれた。
自らの経験を紡ぐことは、この上ない説得力を持つ。
自分の生年月日はおろか本当の名前を知らず、幼少期の記憶が全くないまま生きる人の言葉であれば、なおさらである。ほとんどの人は、その生きづらさを実感できないだろう。施設を卒業して希望をもって社会に巣立って行ったはずの子どもが無残に挫折していく姿を日々目にし続けることがどれほどつらいことか、ほとんどの人は、その過酷さを実感できないだろう。
施設の子どもたちの受難は生まれてすぐに始まり、施設を出てからもずっと続く。ひとことで言えば、「普通でない」負い目を一生背負い続けることである。
そうであれば、施設にいる間だけの支援だけではなく、施設を出てからもずっと寄り添うことが必要であり、施設に来ないように予防することはもっと重要であることは、容易にわかる。にもかかわらず、世の中の多くの支援は施設の支援に終始し、その前後に関心が寄せられることはほとんどない。理由は明白、想像が及ばないから、もはや政治の役割だから、人的資本の点で現実的でないから、そして、言葉は悪いが、支援をしても目立たず評価されないからでもある。
しかし、たとえそうであったとしても、お二人が話された子どもの現実を直視し、問題を正しく認識し、もがき考え続けて行くことが、子どもの貧困の改善に至る第一歩であり、唯一の道である。これを理解していれば、春田氏の「特別な体験はいらない、普通の体験が欲しい」との言葉は、痛みを伴って心に響く。
支援に携わるすべての者にとって、重い課題、しかも容易に解けない課題をあらためて突き付けられたと感じた。否、誰もが、本当はとっくの昔に気が付いているのかもしれない。
自己満足に逃避することなく、苛烈な現実を正面から受け止める人が果たしてどのぐらい社会に居るだろうか。子どもたちの未来はそれにかかっている。
大阪市在住 50代 男性
「鹿深の家」施設長の春田さんの講演では、児童養護施設で暮らす子どもたちにとって施設という場所はごく普通の家であって普通の毎日を過ごしている、というお話がありました。またサヘルさんの講演の中でも、特別な事情によって施設で暮らす子どもたちは、自分たちの事を可哀そうだと絶対に思われたくない、と話していました。
今回のお2人の講演を聞いて分かったことは、いろいろな事情で苦難を強いられている子どもたちは決して「可哀そうな子ども」でもなく、「不幸な子ども」でもないのだという事。そしてお2人の話で共通していたのは、辛い思いをたくさん経験した子どもたちが一度社会に出ると、彼らが頼れる人、彼らを見つめてくれる人がいなくなってしまうという事でした。私たち大人はこの現実から目を逸らさず、大切にされるべき存在へ向けて暖かな心と眼差しを向け続けなければいけないのだと深く感じました。
堺市在住 40代 女性
このたび、JEO様主催のサヘル・ローズさんの講演会に参加させていただきました。
「戦争とは」の一言から、想像を絶する彼女の過酷な歩みの話が始まりました。
戦争により生活が一変し、いじめや貧困など想像もできない過酷な体験をこれでもかと積み重ねてこられた彼女。
その彼女の背中を押し続けたのは、血がつながっていなくても心が通じあう母親の存在。
血よりも濃い絆とはこのことだと思い知らされ、このような絆がある社会が世の中を本当に裕福にするのだろうと考えさせられました。そして、世の中には偏見から始まる負の連鎖がある。
少しでも偏見がなくなるよう、私もできることをしなければならないと心に刻み込めるほど、本当に素晴らしいお時間をいただきました。他人のために自分をどこまで犠牲にすることができるのか。それを貫く彼女の強さに目頭を熱くさせられました。
法人賛助会員